今回の案件では、「アイドルマスターシンデレラガールズ」より「速水奏」を描かせていただきました!
こちらの作品がどのような工程を経て完成に至ったのかをご紹介いたします。
完成品
クライアント様のこだわりのポイントは次の3点でした。
- ポージング(ソファの肘掛にもたれながらブーツを脱ごうとしている感じで)
- ブーツやパンツの質感(レザーっぽさ、ぴっちりめ、関節部分にはシワを)
- 背景(全面ガラス張りの窓から東京タワー等を入れた夜景)
この案件のご依頼をいただいた際、私が以前Twitterに上げていた作品を見て「ブーツの塗りが非常にグッときた!」とお話ししてくださいました。(嬉しい!!)
「塗りにこだわってほしい」というご要望にお応えするべく、衣装やブーツ、アクセサリーの質感を表現できるよう努めました!
ご依頼当初のヒアリングの際に、装飾等非常に細かい部分については「ある程度簡略化していただいてOKです」と言っていただけたので、多少描き込んでいないところもあります!
↓ここから先は制作過程となります。
ラフ画作成
ラフ画1はヒアリング後一番最初に見ていただいたものです。イメージと相違がないかチェックしていただいてから、衣装などの細かい描き込みを行っていきます。
この時、「ブーツの形状」「左手の位置」などの修正を行いました。
ラフ画2で1回目の時の修正点も問題なくクリアできたので、さらに細部の装飾を描き込んでいきます。
「ブーツのシワを追加してほしい」というご要望をいただいたのですが、こちらは塗り作業の際に表現するようお伝えして描き込みは省略いたしました。
キャラクターラフはこれでOKをいただきました。
92penpenの場合、カラーラフは作業効率を考えて線画の後に行なっております。
線画作業
ラフ画が出来上がったら、ペン入れをして清書していきます。
(ラフ画の時にある程度線をきれいに整えておくと迷うことが少なくなって作業効率アップです!)
線画はベクターレイヤーを使用しています。
そして、表情、髪、本体(肌)、衣装などパーツごとにレイヤーを分けて描いています。
色を塗った後、線画に色トレスをするときにやりやすくするためです。
表情などは別レイヤーで作っておくと、表情差分なども簡単に作れます!
仮塗り
この段階では、大体の色を仮でのせていきます。
色がつくと印象が変わりますね!
背景を赤くしているのは、細部に塗り残しがないか確認するためです。
本塗り
全体のバランスをとるために、一番初めに肌を塗っていきます。
ベース色、1影、2影、3影、ハイライト、反射光、赤みなど、光の当たり具合を考えながら塗っていきます。
衣装やブーツなども、ベース色に1影、2影、ハイライト、反射光…とレイヤーを重ねて塗っていき質感を出していきます。
ある程度塗り進めたら一旦簡易背景を描き込んでみて、全体の色味のバランスをとります。
完成!!
細部の装飾品を塗り、背景に落とす影の調整をして…
ついに完成です!!
ソファーの色味は夜景とキャラクターとのバランスでやや暗めにしました。
クライアント様には作品の仕上がりにとても満足いただけたようで大変嬉しく思います。
しかし、私だけではこの作品が完成しませんでした。
クライアント様のイメージがあってこそ、この作品は生み出されたのです。
イメージを具体的に形にしていくことが私のイラストレーターとしてのお役目でした。
今回の案件を通して、質感による塗り表現の違いを勉強させていただきました、ありがとうございました!!
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